インドネシア屈指の観光地バリ島でできる『滝行』に行ってきました!以前からずっと行ってみたかったのですが、ようやく実現。グヌンカウィでの滝行は想像以上に幸せな体験でした。滝の流れの中に入ると、ものすごくスッキリ晴れ晴れとした気持ちになります。自分の中にある本来の自分と繋がれるようになると、感じています。
私にはとても合っているようで、今回で3回目。特におすすめしたい人は、
自分探しをしている人
母なる地球とつながりたいと願っている人
身体からも心からも『余分』を取り除きたいと思っている人
健康な体を呼び戻したいと思っている人
です。
バリ島に来たら本場ジェゴグをぜひ体感してほしいと思っていますが、この滝行は滝行をするために、ぜひバリ島に来てほしいと思うくらいおすすめです。
目次
メジャーな観光地では体験できないバリ島の魅力!
洗練された街に暮らしブランドの服を着て、高級感あふれるカフェやレストランに出かけ、お気に入りの食事を楽しむことで実感する幸せもあるでしょう。
私も美味しい食べ物は大好きなので、その気持もわかります。そして、そんな暮らしが当たり前になっている人にこそ、自然や本来の自分と一体になった時の幸せも実感してほしいと思っています。
澄み切った感覚そのものになれるなかなかできない体感です。
その土地に本来ある暮らしを守る道と本来の幸せ
それぞれの国には独自の文化や宗教があります。そこで暮らす人たちが、それぞれの形で、文化や宗教を受け継いでいます。時には、長い歴史の中で元々あった宗教や文化、そして言葉までもがなくなってしまったこともあります。
『侵略』という形で奪われたこともあれば、『教育』という形で薄れていった場合もあるでしょう。そして、『経済発展』の波と共に、どこの国にもありがちなひとつの街へと変わっていくこともあります。
私たち人は、どこへ向かっているのでしょうか。どんな暮らしが、本来の人として幸せなのでしょうか。もう、多くの人が無意識かもしれませんが、気がついているのではないでしょうか。
本来の幸せは、ローンを組んでマイホームやマイカーを購入することではありません。大切な時間をいい高校に入るため、いい大学に入るためだけに使うことでもなく、もっともっとシンプルであると。
自然と自分と繋がれる場所の残るバリ島
私もたくさんのことを知っているわけではありませんが、愛媛県と同じほぼ大きさのバリ島には、さまざまなスポットがあります。
ビールを片手に踊りたい人たちがたくさん集まる賑やかな街やヨガや瞑想などを通して自分を高めたいと思っている人が集まるエリア、伝統文化や宗教を守ろうとする人たちが多いところ、そして自然のエネルギーを体感できるパワースポットなど。
決して大きい島ではありませんが、さまざまな表情を併せ持っています。世界中の人々が「行ってみたい」、「また訪れたい」と思うのがわかります。
バリ島内でパワースポットとして有名なところはいくつもあります。現地の人だけではなくすでに観光名所のようになりつつあるところもあれば、まだまだひっそりと『ただある』隠れてた名所もあります。
私がまた行きたいと思っている滝行ができる場所は、バリ人の中でも人気が急上昇しています。そのため、行く度に様子が変わっていて、今後急激に変わってしまう可能性を秘めています。複雑な気持ちでもあります。
精霊やおばけの住む『ガジュマロの樹』
沖縄にも自生しているガジュマロの樹が、バリ島内にもたくさんあります。お寺や市場、村境などに大きくそびえて、いろいろな役割を果たしています。バリ人にとっては、神様の宿る大切な樹でもあり、時には『おばけ』もすむ畏怖の対象にも変化します。
日本でもたぬきが人を化かすことや、長年大切にされた道具には『魂』が宿ること、座敷わらしや『千と千尋の神隠し』のような世界が多くの人の心の中に存在していた時がありました。今では、目に見えづらい世界を感じる機会が減ってしまったために、日常生活の中で実感する術を忘れつつあります。
バリ島は「行ってみたい場所NO.1」に選ばれた今も、目に見えない世界の存在が多くのバリ人の中で色濃くしっかりと根づいています。
バリ島では植物園にあるガジュマロの樹が有名ですが、ぐるっと見渡してみると、バリ人の生活の中でガジュマロの木は身近でなくてはならない存在です。バリに観光で来れば、バリの風景の中に浮かび上がるガジュマロの樹に出会えるはずです。
グヌン・カウィ・スバトゥ(Gunung Kawi Sebatu)
グヌン・カウィ・スバトゥで検索をすると、グヌン・カウィ・スバトゥ寺院が当然のように出てきます。この寺院では透き通るような池で魚と一緒に沐浴ができ、お寺の中を散策ができます。私が強くおすすめしたいのは、名前に寺院のつかない『グヌン・カウィ・スバトゥ』です。
場所はグヌン・カウィ・スバトゥ寺院から、車やバイクで3,4分先へ進んだところにあります。もちろん、2つあるうちのどちらのスバトゥへ行くかはお好みですし、両方行くという手もあります…。
グヌン・カウィ自体は、棚田で有名なテガラランから10分ほど北上したところです。混んでいなければ、ウブドからだと30~40分。デンパサールからだと、1時間半位でしょうか。
グヌンカウィスバトゥの観光には頼れるバリ人の存在が不可欠?
グヌン・カウィ・スバトゥで滝行をすることを『自然』という言葉を使って表現していますが、手付かずの大自然の中で滝行をしていたのは少し前の話。今はかなり整備され、ちゃんとした道もありお寺やお祈りをする場所も作られています。
おすすめしたいスバトゥには寺院はつきませんが、こっちのスバトゥもヒンズー教の聖地になります。そのために、服装や作法があります。注意点などと合わせて、おすすめの滝行の仕方などを紹介します。
個人で行くよりは、バリ人と一緒に行こう!
ヒンズー教のお寺ではあるのですが、私たち日本人はヒンズー教徒ではないのでお祈りの仕方などは詳しくない人がほとんどでしょう。それでも、ある程度のわきまえを持っていけば、あとは周りにいるバリ人がしているように、真似をして滝行をすればいいとい言うバリの人もいます。
それほど堅苦しく考える必要ないということだと思うのです。私はやっぱり、持っていくお供え物のことやお祈りの仕方など、できるだけその場に合った方法でしたいと思っているので、3回ともバリ人と一緒に行きました。
確かに、日本のお寺でお参りをしている外国人が手を合わせるだけではなく、手を叩いていたとしても、神社と勘違いしているんだなぁと思うくらいでしょう。「作法がなっていないなぁ」思う人もいないでしょう。
なので、私たちがヒンズー教のお寺でムルカット(滝行)をする時に、多少違ったやり方であっても気持ちがこもっているのなら大きな問題ではないと思います。それに、3回行った時に、別々のバリ人に連れて行ってもらったのですが、なんとなくの作法はあるものの、やっぱり気持ちの面が大切であることがわかりました。
バリ人に知り合いがいないときには滝行好きのタクシードライバーさんがおすすめ
バリ島でタクシードライバーをしている人で、日本語を話す人はかなりいます。まずは、日本語を話す運転手さんを見つけて、依頼をしてみましょう。できれば、宿泊先に紹介してもらうか、誰かの紹介である人がいいと思います。
(普段はハイヤーのような、高額?な観光はしません。でもこのムルカットに関しては、コミュニケーションがとれるバリ人の助けがあるのとないのでは、大きな違いがあると私は思います。)
どうしてバリ人と一緒に行くことを、おすすめしたいのかをお伝えしますね。
が必ずしも、バリ人と一緒に行かなくてはならないと思っているわけではありません。いちばん大切なのは、お互いの文化を尊重する気持ち、そして今回の場合には、『礼』があれば、自由でもいいのでは?という思いもあります。(実際にバリ人もそう言っていますので。)
お供え物を依頼できる
ヒンズー教では、チャナンと呼ばれるお供え物があります。このチャナンひとつをとっても、かなりの種類があり日本人にはかなりハイレベルです。スバトゥの入り口でも売っているので現地で買うこともできるのですが、日本語がわかる人にあらかじめ用意してもらえたら安心です。
どうやら、内容や儀式によって適切なチャナンがあるようで、ムルカットにはムルカット用のお供えがあります。また、地域によって違いもあるようです!
ヒンズー教の正装を貸してもらえる
観光場所によっては無料でサロンなどを貸してもらえるところもありますが、今のところ、グヌン・カウィ・スバトゥにはありません。肌をできるだけ出さない服装で行けばいいというわけではなく、ある程度の正装をしてお寺に入ります。
上は、Tシャツでも大丈夫です。女性の場合には、下はサロンと言われる布を巻き(おすすめはゴムがすでに入っていて、はくだけでいいタイプ)、スレンダンと言われる長いひも?を巻きます。男性はカマンをグルッと巻いて、スレンダンを使います。
文章で書いてもよくわからないですよね。なので、やっぱりバリ人に依頼をするのがベストです。しかも、男性は特に巻き方が独特です。その点でも、バリ人なら教えてくれるだけではなく、歩きやすいように巻きつけてくれます。
足元は歩きやすいサンダルがいいでしょう。
正装は行きと帰り用にひとり2着ずつ必要
私のおすすめは運転手さんに宿に迎えに来てもらう時にサロンを受け取り、タクシーに乗る前に宿の人なり運転手さんに教えてもらいながら正装に着替えてしまうことです。
サロンやカマンの下は、パンツでも単パンでも構わないと思います。ただし、全部ぬれますので、着替えを必ず持ってきます。
そして、滝行が終わってから着替えをします。
そのままでもいいなら着替えなくてもいいのかもしれませんが、降りてきた階段を登らないと出られません。全身びっしょりのまま、あの長い階段を登るのはかなりの大事です。そして、お寺を出るまではノースリーブや短パンでは歩けませんので、もう1着ずつ正装が必要になります。
実は、1回目に行った時に替えの正装を持っていかずに、普段着で階段を上がって戻ってきました。その時は全く気がつきませんでした。2回目に別のバリ人に案内してもらった時に、帰りも正装する必要があると気がついたのです。
滝行の後に2着目のサロンを巻く時に中にスボンを履いておくと、お寺を出てからサロンを外して身軽になれます。もちろん、サロンのままホテルに戻る場合には、下着だけでもOKです。
お祈りの仕方を教えてもらえる
3回行ってもよくわかりません。ここでうまく説明ができないほど、いくつかの行程があります。スバトゥの中で3カ所?もしかしたら4カ所?お祈りをするところがあります。たぶんその時その時は集中して話を聞きながら真似をして、次の行程では前のことはすっかり忘れているんだと思います。
お祈りの方法や順番だけではなく、ここではこんな気持ちで挨拶をするとかも教えてもらえるのでバリ人と一緒に行かれればとても頼りになります。
そして、ヒンズー教のお祈りには欠かせない『聖水』があり、この聖水がスバトゥ内のお寺にも置いてあります。それぞれがお祈りをする時に自由に使えるのですが、私たちにとっては全くの未知の世界です。
ところがバリ人にとっては小さいときから、自然に行ってきた聖水の使い方。ぱっぱと手際よく聖水をかけてもらえるので、バリ人に依頼しない手はありません。
引き受けてくれるかどうかはドライバーさん次第
全てのドライバーさんがムルカット好きとは限りませんし、余分の正装を持っているとも限りません。
どこまで依頼をしたいのかを決めておきましょう。正装を1着持っているのなら、借りるのは1着ですみます。バリが初めての場合なら、「全く知識はないけれどムルカットをしたいので、色々ひっくるめて一緒に滝まで行ってもらえるのか?」を尋ねてみましょう。
バリ人の中でも、グヌン・カウィ・スバトゥの人気はぐんぐん高まっています。精神面や健康面でも健やかになれるので、一緒に行ってくれる人はかなりいるはずです。
ただし、選択肢はドライバーさんにもあります。お互いの要望が合わない時にはその人とは、一緒に滝に行く縁がなかったというだけのことなので別の人を探してみましょう。
水の流れが余分を洗い流し『素』にしてくれる
滝行と言っても、ものすごい落差のあるところから水が流れ落ちてくるわけではありません。それなりに勢いと水圧はありますが、痛い感じではありません。滝の中に全身を合わせると、体全体が水に覆われ、「ボコボコボコボコ」水の音が体を包みます。
なんとも言えない爽快感です。
どんな風に滝行をすればいいのか?
私は不必要なものをできるだけ減らし、「本来の自分を感じたい」と思いムルカットをします。
中には、長年治らない病気を治癒するために、この滝に来る人もいます。実際に健康になった人もたくさんいるようです。重症の人が滝に入ると、「水の色が変わる」と言われています。私もなんとなく、濁った色の水を見たことがあります。
「息ができないのでは?」と心配する人もいるでしょう。
顔を岩側につけている時には、なんとなく下を向くと自分の頭が水を避ける屋根の代わりになるので、ちゃんと息ができます。背中を岩につけている時には、ちょっと息をするのは難しいかもしれません。そんな時は息をするために滝から離れ、また滝の中に入ればいいと思います。
時間や回数は自由。
自分が、決めればいいのです。
『無』というよりは『素』になれる満たされた感覚
滝の水が頭のてっぺんに当たり絶え間なく全身を流れていくと、身体と気持ちにある手放したいものが自然に水と一緒に流れていく感じが伝わります。流れ落ちる水と、その水を受け止める身体とその感覚だけしか存在しない。
緊張も張り詰めているとも違う、一点で覚醒しているような気持ちです。
私は今回滝の水が「生きろ」というのを聞いた気がします。ボコボコボコボコ、私の頭を水が、叩きつけるのに合わせて「生きろ」と言っているように感じました。
そして、水から上がったあとの爽快感は『無』ではなく『素』そのものでした。余計な思考やよろしくない感情が流れていった後の体と私だけが、『あるがままに存在している』そんな感じです。
進化?するグヌン・カウィ・スバトゥ
一番始めに行った時には、この村のニュピ(新年)に当たるときでした。そのため、火を使えず、お線香がつけられなかったのでお供え物ものしなかったように思います。
2回目に行った時には、タクシーのガイドをしている人に依頼をしました。全ておまかせコース。お供え物もサロンも貸してもらえたので、とっても助かりました。費用は確か、60万ルピアを渡したと思います。
3回目も別の人ですが、ガイドさんにお願いをしました。もちろん、「サロンもお供え物も用意してもらえるか」聞いたら快諾してもらえました。私はてっきり、滝まで一緒に行ってもらえると思っていたのですが、どうやらその予定ではなかったようです。
でも、一緒にどうですかと半ばお願いする感じで話をしたら、実はこの滝行がとても好きなようでしたので良かったです。1回目も2回目もかなり空いていたのですが、3回目はそれなりに賑わっていました。日程によってはものすごく混んでしまうこともあるので、事前に確認をしたようがいいと思います。
そして、3回目に行った時には、なんと拝観料?なるものが必要でした。ひとり、1万ルピア(90円位)でしたが、今までは無料だったのでびっくりしました。そして、今まではなかった、木製のロッカーまで出現。たしかに、カバンなどを周りに置いたまま滝行をしていたので不用心といえば不用心ですが、「お寺の中なのでそういうことはほとんどないのでは?」と思っています。
そして、滝行の直前でチャナンを販売していました。ひとつ5千ルピア。これも今まではなかったです。
流石にお湯の出るシャワールームや街スパのようなものができることはないでしょうが、これからも少しずつ、今までとは違った雰囲気になっていくと思います。
滝行をした後に着替える場所は、あくまでも『場所』です。そして、結構オープンなので『更衣室』のイメージはもたないほうがいいと思います。でも次回行ってみたら、きれいで立派なな『建物』があるかもしれません。
グヌン・カウィ・スバトゥのまとめ
時には大都市での華やかで刺激的な暮らしに憧れを持ったり、幸せを感じたりすることがあっても、本来私たちが帰りたいと願っているところはもっと別の場所ではないかと思います。樹齢何十年、何百年もの樹木が育ち、きれいな水が湧いては流れ、大地には草が風に揺れ、色とりどりの花が咲いている穏やかな場所ではないかと思ってます。
私たち一人ひとりが本来の幸せに気がつき、何を大切にしていくかを選択し始めることがその土地にある文化や自然を守れる道だと思います。ひとりひとりが『素』になる時間を取り戻すことが、ひとつの道になっていくと確信しています。
追記:バリ島でお寺に入るときの注意点
バリ島に関するサイトやガイドブックにのっているので、ほとんどの人は知っていると思いますが一応書いておきますね。
生理中はお寺の中に入ることはできません。
これはムルカットだけではなく、バリ島にあるお寺そのものに入れないので気をつけてください。
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