ひとり旅はかなり勇気のある人や旅慣れている一部の人がする、特別なことではありません。600人の女性にアンケートをとった結果、半数以上がひとり旅経験者。しかも10代で1割、20代で6割の女性が、ひとり旅経験ずみ。
かつては『女性のひとり旅』と聞くと傷心旅行のような、どこか悲しげな印象もあったのですが、今はとっても自由で前向き。ひとり旅ならではの、楽しさを思う存分謳歌する人たちが増えています。
それでも、やっぱりひとりで出かけて食事もひとり、泊まるのもひとりに自信がない人に、おすすめしたいひとり旅があります。
WorkawayやWWOOFです。
WorkawayやWWOOFなら滞在するのはホストの場所、ひとり旅だけれど『ひとりぼっちではない旅』を満喫できます。
目次
ひとり旅ならではの醍醐味
ひとり旅に出てみたいと言う気持ちが生まれたら、ぜひ、実行に移してみましょう。
あなたからのあなたへのメッセージです。行ってみたいと思うところへ、出かけてみましょう。
自分自身を感じる時間
まずは、なんと言ってもひとり旅の醍醐味と言えば「自由」であること。何をするのにも、自分の気持ちを優先して、すごせることです。どこでご飯を食べるのか、一日どこへも行かないで、のんびりすごすのか、アクティブに自転車を借りて町中を観光するのか。その時のあなたの気分で自由に選択できることです。
(考えるだけで、ニヤニヤしてくるのではないでしょうか。私は高校生のときに、ひとりでファストフードではないお店で、お昼ご飯を食べました。何度かひとりで食べてみようと思いながら、なかなか実現できなかったので、ようやく、ひとりでお店に入ってメニューを見ながら、笑いが止まりませんでした。嬉しくってニヤニヤしてしまい、ご飯が運ばれた時も、口を押さえないとニヤニヤが丸見えなほどでした。)
そして、自分とひとりきりになると普段は気がつかないこと、いつもなら感じないであろうことと向き合うことができます。
たとえ、豪華なホテルに泊まったり星がついているようなレストランで食事をしなくたって、ひとりでどこかに旅に出て、自分と向き合えることは貴重なかけがえのない時間です。
行ったことのない場所にひとりで行くと、自分がより浮き上がります。いつもより自分と言う存在を感じやすくなります。
時間が流れると、もしかしたらあなたも風景の一部になっているように感じるかもしれません。
ひとり旅に出ると人との出会いが止まらない?
実はひとりで旅に出ると、意外や意外、人との出会いが増えるので誰かと一緒にいる時間がかなりあります。そして、手助け?してくれる人がちゃんと現れるのです。
伊勢神宮を案内してくれたふたりのおじいちゃん
私が初めて「ひとり旅」をしたのは、伊勢神宮でした。特に伊勢神宮に行きたかったわけではなく、18切符を利用してどこかへひとりで行ってみようと思い、いつものようにJR時刻表の地図を開いて場所を決めました。
その時読んでいた小説の舞台あり、おいしい松阪牛も食べてみたかったので、その流れで伊勢神宮にも立ち寄ったのです。
「18切符って何?」という人は、覗いてください。
初めての伊勢神宮ですが、きらびやかなお寺と違い、目を見張るような彫り物や仏像などもなく行ったはいいけれど、何をどう見たらいいのかさっぱりわかりませんでした。
「よくわからないから、帰ろうかなぁと思っている」と、どこからか現れたおじいちゃんが、「一緒に周りましょうか?」と私に声をかけてくれました。伊勢神宮に来たのはいいけれど、まったく見るものを見ていない私に、気がついたのでしょう。
この人は近所に住んでいて、毎日伊勢神宮に「元気をもらいに来る」と教えてくれました。
「元気ってなんだかわかりますか?」ともう20年以上前に聞かれた質問を今でもよく思い出します。
元気はパワーにあふれている状態を言うのではなく、その人が元々持っている「気」であると、教えてくれました。この人は、毎朝散歩に来て、伊勢神宮を歩き、そこかしこにいる神様に挨拶をしながら、元気をもらうと言ってました。
おじいちゃんが建物の意味や毎日行われる作法、橋に掛けられている横木の数、式年遷宮(しきねんせんぐう)など、ひとつひとつ教えてくれるので、ひとりで見た時には何もないように感じた空間に、実はたくさんのものが存在していることがわかりました。
外宮から内宮に移った時も、軽トラックに乗ったおじいちゃんが、伊勢の名物を紹介してくれました。おすすめの「伊勢うどん」を一緒に食べました。何を話したかとかは、覚えていないのですが、真珠を販売しているところに行ってみたいか?と聞かれました。でも、全く興味がなかったので、それはお断りました。
ここで伊勢神宮の魅力と豆知識
そうなんです。伊勢神宮は、一見すると全くもってシンプルで、何もないように感じてしまいます。それではもったいないので、伊勢神宮に寄ってみようと思っている人は、事前に予備知識を入れておくと、伊勢神宮の散策が、楽しくなります。
伊勢神宮は日本の中でも、屈指のパワースポットと呼ばれています。伊勢神宮に行くと、本来持っているエネルギーを高めることができるようです。中でも、三つ石、亀石、月読宮(つきよみのみや)などは特に有名です。
伊勢神宮には伊勢神宮の参拝の仕方があり、始めに外宮(げくう)を参拝してから内宮(ないくう)に向かいます。伊勢神宮は神社なので参拝の仕方は、こんな感じです。
・鳥居をくぐる時にお辞儀をする
・参堂では、真ん中は神様が通るので、端を歩く(内宮は右側、外宮は左側通行です。)
・「二拝二拍手一拝」。ちょっとあやふやなら、周りの人の真似をすればいいと思いますし、やっぱり大切なのは気持ちです。
(どこの神社でも、二拝二拍手一拝ではなく、違う作法のところもあるようですが、気をつけたいのは、お寺にお参りに行った時です。お寺に行った時には、拍手はしません。手を合わせて一礼するだけですよぉ。)
・お伊勢さん『観光案内人』に伊勢神宮の案内を依頼することができます。商工会議所の『認定試験上級編』に合格した人が、伊勢神宮の神秘や、神話などわかりやすく教えてくれます。(有料で予約が必要です)
松阪駅前でお巡りさんからが教えてくれたホルモン焼き情報
帰りの電車の時刻を調べたかったので、松阪駅にある交番の前でJRの時刻表を広げていました。すると、中から一人のおまわりさんが出てきました。薄暗くなりかけた頃だったので、ちょっと変った格好をした女の子が分厚い時刻表を広げて、何をしているんだろうと思ったのでしょう。
今回のひとり旅で、松坂駅にあるホルモン横丁で松阪牛を食べることを楽しみにしていたのですが、どこのお店に行こうかまでは決めていませんでした。レストランで松阪牛を食べると、とんでもない値段になるので、初めから狙いはホルモン横丁でした。
今ならきっとブログなどで、「ホルモン横丁おすすめのお店8選」なんてあるかも? でも私が松阪に行ったのは、もうはるか昔の話です。
声をかけてくれたお巡りさんに事情を話して、お巡りさんおすすめのホルモン焼きのお店を紹介してもらいました。それが、「宮本 ホルモン」です。まだあるのでしょうか…。
教えてもらった通りに行くと飲み屋さんと焼肉屋さんが合わさったようなお店でした。暖簾の後ろの扉を開けて、中に入るとものすごく注目されたのを覚えています。リュックを背負って、真っ赤な毛糸の帽子を被った若い女の子がひとりでお店に入ってきたのです。
メニューや値段などは覚えていないのですが、あの雰囲気で食べた松阪牛、とってもおいしかったです。卓上に私用の七輪が置かれ、自分でお肉を焼きます。私は日本酒を頼んだのですが、ぼこぼこにへこんだアルミの入れ物に取っ手がついていて、その取っ手の部分を七輪に引っ掛けてくれたような?それで温めて飲むのです。
熱々のお肉と、ご飯、そしてどこのお酒だかわからない日本酒でしたが、極上のひと時でした。この時は誰も声をかけてきませんでした…(笑)。
ひとり旅に出たいけれど、ひとりで食事をしたくない人におすすめの選択
買い物に行くことも、映画に行くことも、ひとりでできるけれど、ご飯をひとりで食べたくないと言う人がいます。やっぱり、旅に出たときも同じでひとりで食事ができないので、ひとり旅はムリと。
そんな人におすすめしたいのが、ワークエクスチェンジと言うシステムです。世界中にあるホストのから、行ってみたいと思う家族やプロジェクトに滞在しながら、1日4~6時間のお手伝いをします。そして、その家族が泊まるところと食事を用意してくれます。
ワークエクスチェンジを利用して海外に行けば、ご飯をひとりで食べることはほとんどなくなります。そして、現地で暮らす人たちの暮らしぶりを体感することもでき、他の国から来ているボランティアとの出会いもあるので、ひとりで出かけても、寂しくご飯を食べる心配はありません。
ワークエクスチェンジに興味のある人は、他のページで詳しく説明してありますので、覗いてみてください。
3人の子供と一緒にラオス・ルアンパバーンでWorkaway
初ラオス初Workawayを町全体が世界遺産に登録されているルアンパバーンで、体験してきました。パーマカルチャーを実践しているナムカーンプロジェクトに3週間滞在。
ひとり旅で参加しているボランティア
ナムカーンプロジェクトは、最大12人のボランティアが滞在できます。最短期間が3週間なので、多くのボランティアは3週間を目安にして、また別の場所に旅立って行きます。
私達がナムカーンにいた時にひとりで来ていた人は、3週間の間で7人います。男の人が4人で、女の人が3人です。国もばらばら、年代もある程度ばらつきがあります。
あとは、カップルや友達同士で、参加をしていました。
ドイツから来た25歳の女の子は、アジアをひとりで旅していました。そして、ひとつの国で、1度はヒッチハイクをすると決めていると教えてくれました。ラオスでもすでに、もう2回もヒッチハイクをしていました。
女の子がひとりで、しかも海外でヒッチハイクをするのは、かなり勇気がいることだと思います。でも彼女にしてみたらちょっとドキドキするけれど、心配はないと楽しそうに話していました。
ヒッチハイク自体が楽しいのもあるようでしたがバスの本数が少ない町や、公共の交通機関に乗ると遠回りをしなくてはならないときなど、「ヒッチハイクはとても便利だ」と教えてくれました。
ひとりでワークエクスチェンジに参加するメリット
ひとりでWorkawayに参加していたボランティアは、新しい出会いとひとりの時間をどちらも同じ分だけ、楽しんでいました。家族で参加した私達も、新しい出会いも自由な時間もあるのですが、ひとりで来ている人はメリハリがはっきりしていました。
ひとりの時はひとりを楽しみ、新しく友達になったボランティアや現地のスタッフとも、しっかり親交を深めていました。
ひとりの時間も思う存分楽しめるけれど、周りには気軽にいつでも話しができる人がいる。一緒のご飯を食べたり、笑いあったりする仲間がいるのが、ひとりWorkawayやWWOOFの魅力です。
私が以前にWWOOFのホストをしていた時も、結構ひとりで参加する人がいました。日本人はどちらかと言うと、女の子のほうが、ひとりで来ることが多かったです。あるとき、日本人の女の子ばかりが4人滞在したことがあるのですが、どの子も知り合い同士ではなく、偶然一緒に滞在することになったのです。
どうしても友達と一緒に参加をすると、ホストとの会話よりも友達同士での会話の方が多くなりがちです。ホストだったときにも、やっぱりひとりで来ている人と、よく話をしました。
ひとり旅でもふたり旅でも注意は必要
「ひとり旅は危険ではないか?」と聞かれたら、そういうこともあると思います。ただ、ふたりで行けば確実に安心なのかというと、そうとも言い切れません。
ひとりで行く場合にも、誰かと一緒に出かけるときでも、事前の確認と現地での心構えが大切と思います。
せっかく旅に出たのだから、羽目をはずしたいこともあるでしょう。そんな時には、安心できる場所と人を選んで楽しむようにしましょう。
東京でも場所によっては、1本道を入ると雰囲気がガラッと変ってしまうことがあります。海外も同じです。旅に出る場所が、大きな街の場合には、治安はチェックしておきましょう。
まとめ
ひとり旅の楽しさを一度経験してしまうと、次回の旅もひとりで行ってみようと思う人が多いようです。
そうなんです。
ひとり旅には、自分ひとりでいる楽しさと新しい出会いから生まれる人との交わりの両方を、満喫できるのです。ひとりで旅に出てみたいけれど、どうしようかなぁと迷っている人は、ぜひ、ひとり旅でしか出会うことのないあたなと新しい出会いへの扉を開いてください。
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