オクラの原産地はアフリカ、エチオピアです。すでに広く浸透していますし、和食にもピッタリ合うので、日本に古来からある野菜のように感じてしまいます。
本日の記事では、オクラが持つ健康と美しさをサポートする魅力をお伝えします。
納豆に入れるだけではもったいない。
オクラをおいしくお料理するおすすめのレシピも紹介しますので、暑い夏に旬を迎えるオクラをたくさん楽しんでください。
目次
オクラの効果を知って、暑い季節にオクラをもっと楽しみましょう
オクラは英語では『ladies’ fingers』と言うこともありますが、オクラは英語ですので、Okraで通じます。日本では四国や九州が有名な産地ですが、日本で知名度が上がってきたのは1960年以降です。
オクラはどこから来た?
オクラはもともとアフリカのエチオピア周辺の野菜でした。日本には江戸時代の後期に伝わったようですが、オクラの魅力に気がつく人がいなかったのか、広まりだしたのは1960年代以降のようです。
ごく最近になって広まった野菜ですが、夏になると食べたくなる人気野菜ですよね。日本だけではなく、世界のあちこちで栽培されているので、海外旅行中でも市場などで新鮮で柔らかそうなオクラを見つけるとつい買ってしまいます。
エジプト人は2000年も前からオクラを食べていたようです。アフリカで育てられていたオクラは中近東方面から中国に伝わり、日本にまで到着しました。
簡単にできるオクラの栽培方法
オクラを育てるのは難しくありません。小さなお庭があればできますし、庭がなければ深めのポットでも栽培できます。ちょっと背が高くなるので伸びた時を考えて、置き場所を見つけてください。
オクラの中にはぎっしり種がつまっています。この種が完熟したものを蒔きます。ひとつのオクラの中に生命の源がたくさん入っているのです。知り合いで農家をしている人やオクラを育てている人がいたら、種を分けてもらいましょう。
種屋さんやホームセンターでも購入できますが、ひとりで全部蒔いてしまうと3食オクラを食べても食べきれないかも。笑
種を購入したら誰かと分けてもいいですし、場所があるようならたくさん作って友達に分けましょう。
オクラの蒔き時は4月から6月です。
エチオピア出身なので、暑い気候を好みます。
気温が10度以下になると発芽しにくくなりますし、霜に当たってしまえば枯れてしまいます。
地域によって種の蒔き時は変わってきます。
十分に暖かくなってから蒔きましょう。
芽が出るまでは、こまめにに水やりが必要です。お庭に蒔いて、ある程度大きくなれば、水やりはそれほど気にする必要はありません。乾燥している気候を好みますので、水のあげすぎのほうがマイナスです。
オクラの収穫適期
苗が大きくなるとつぼみが出きて、花が咲きます。オクラの花は私が好きな野菜の花のひとつです。太陽がギンギンに照りつける日に、オクラの花が涼しげに咲いている様子を見ると、暑さを忘れてホッとします。
花を食べる花オクラもあります。
花も同じようにとろっと粘りがあります。
花が咲くとすぐに実がなりだし、大きく成長していきます。ぼんやりしているとすぐに大きくなり、食べごろではなくなっていきます。柔らかい時にハサミを使って収穫しましょう。
種類によってはオクラの毛が、トゲのように刺さることがあります。軍手をして収穫しましょう。
次から次に実がつきますので、新鮮なオクラをじゃんじゃん楽しんでください。
せっかく育てたのなら、種取りをしてみよう
たぶんですが、野菜を含む多くの植物は花を咲かせ実をつけて、種を実らすために生まれ大きくなります。私たちが、普段何気なく食べている野菜や果物は、種そのものであったり、種をつける前の葉っぱだったりします。
人参だって大根だって畑でそのままにしておけば、可愛らしい花が咲いて種ができます。長ネギの上にねぎぼうずと呼ばれる花や実が、ついているを見たことがある人は多いのではないでしょうか?
種を作り始めると種に栄養が行き、人参やネギは固くなってしまいます。そのため、種が育つ前に収穫をして、私たちは命を支えるために、野菜をいただきます。
在来種、FI、遺伝子組み換え?
毎日のように食べているご飯も、お米の種です。白米になってしまえば、いくら水につけてももう芽は出ません。玄米なら、発芽玄米と呼ばれるように、条件が揃えば芽が出ます。そして、ひと粒のお米が1本の苗に成長して、お米の粒をたわわに実らせます。
本来農作物を作る上で、『種を買う』行為はあまり存在しません。上手に栽培をしていけば、野菜たちは自然に種をつけます。その種をしっかり保管しておけば、種を蒔く時期に『購入』しないで、野菜が育てられます。
ただし『F1』と呼ばれ品種改良をされている種の場合には、親オクラの性質が次の世代に受け継がれないことがあります。遺伝子組換えとは違うのですが、やはり病気や害虫に強い育てやすさと、見た目がよくたくさん収穫できることを目的にして人の手が加えられています。
せっかく美容と健康のためにオクラを育てるのなら在来種と呼ばれる、操作されていないタイプを選ぶようにしましょう。
簡単にできるオクラの種取りとカフェインフリーの手作りオクラコーヒー
オクラによって実のつき方や美味しさが違うかもしれません。いくつか育てたのなら、お気に入りのオクラから種を取りましょう。
収穫しないでそのままにしておくと茶色くなり、外側の皮がカラカラに乾いてきます。完熟させることがポイントですが、皮がはぜて種が飛んでしまっては、意味がありません。こまめに様子を見ながら種の収穫をしましょう。
四季のある日本では、種取りした種をすぐに蒔くことはないと思います。虫がつかないように小さな瓶や缶に入れて、来年の春まで保管しておきます。
どうやらオクラの種を炒れば、オクラコーヒーが作れるようです。カフェインフリーのオクラコーヒーを堪能したい人は試してみてください。
焦がさない用に弱火でじっくりいることがポイントです。厚手のお鍋かフライマンを使いましょう。種がはぜることがあるからフタの準備が必要みたいですが、いくつかのサイトを見ても煎り時間が20分ほどとあります。
ずい分前に玄米コーヒーを作ったときには、3,4時間炒った気がするのですが‥。
オクラが持つ効果的な栄養素で健康で美しく
ハウス栽培の影響もありますが、外国から野菜や果物がどんどん輸入されているから、通常なら日本では収穫できない冬でもオクラがお店に並びます。いつでもオクラが食べられるようになったことは、嬉しいことかもしれません。
旬にかかわらず多くの野菜を一年中食べられるようになったことで、失ってしまったことが2つあります。
旬のオクラを『食べる喜び』と旬の野菜が持つ健康パワー
それは旬の野菜を心待ちにする気持ちです。
以前は『初物』という言葉が季節ごとに使われてきましたが、どんどん季節や旬があいまいになりつつあります。
桜が散って気温が少しずつ上がりだすと、きゅうりやトマトなどの夏野菜が恋しくなります。畑で育てている人は、きゅうりが早く実らないかと気になります。きゅうりを育てていない人は、今年は例年よりお店に並ぶのが遅いのではと首を長くしています。
暑い陽射しでほてった体をきゅうりやトマトが冷やしてくれます。真夏に育つとうもろこしやスカイの美味しさは、絶品のアイスクリーム以上です。
夏には水分がたっぷり入り、私たちの体に必要な栄養素が詰まった野菜や果物が実ります。
夏至がすぎて秋分の日を迎える頃にはだいぶ日も短くなり、朝晩が涼しく感じられます。するともうトマトやきゅうりをそれほど食べたいと思いません。今度はカロリーの高いさつまいもやかぼちゃ、お豆など体を温める食べ物が欲しくなります。
秋に食べる蒸したお芋や小豆と一緒に炊いたかぼちゃは、まさしくごちそうです。
旬とは関係なく野菜や果物が出回るようになり、失ってしまったものがもうひとつあります。
それは、栄養価の高い(エネルギーの高い)野菜を食べることそのもので、私たちの健康に直結します。
私たちはお腹が空くとご飯を食べます。おいしいと思いながら食べるご飯は幸せです。でもちょっと視点を変えると、お腹が減るしおいしいから食べ物を食べるのではなく、生きていくために必要なカロリーや栄養素(エネルギー)を補給するために必要だから食べるのです。
旬に育つ野菜の栄養価は旬をずらして育てた野菜とでは栄養価(エネルギー)は大きく異なります。
カルシウムやビタミンを取ろうと夏に高いほうれん草を買っても、栄養素は少ないばかりかおいしくありません。これがほうれん草だと思ってしまったら、子どもたちがほうれん草嫌いになるのがわかります。
ほうれん草の旬は冬です。手足が縮むような寒い冬に育ったほうれん草は肉厚で、とっても甘いんです。さっと塩ゆでしただけで、ごちそうです。きっとマヨラーの人だって、旬に育ったほうれん草にはマヨネーズをかけないのではないでしょうか。
前置きが長くなってしまいましたが、美容や健康を意識して野菜を取る場合には、旬を意識してください。
オクラの美容効果や健康効果を期待するときも同じです。オクラの旬である夏に思いっきり楽しんでください。
オクラの栄養成分とその効果
オクラにはさまざまな嬉しい栄養素が含まれています。あげだすとキリがないほどです。
・食物繊維
オクラには女性に嬉しい食物繊維がたっぷり入っています。しかも不溶性と水溶性食物繊維が理想のバランスを保っています。便秘とひと言に言っても、タイプがいつくかあります。オクラには不溶性と水溶性食物繊維の両方が入っていますので、どんな便秘にも頼もしい存在です。
食物繊維は便秘の改善効果に加えて、お腹の中で膨らむ性質があるので、お腹が空きにくくなります。血糖値が急激に上がるのを防ぎ、細胞の活性化にも役立っています。
・カリウム
塩分を排出する働きがあるので、血圧を平常値に近づけます。むくみの予防や骨の形成にも大切な存在です。
・βカロチン
レタスの3倍もβカロチンがあります。必要に応じてビタミンAに変化する優れた栄養素です。皮膚や粘膜を強化し、肌の新陳代謝を高めます。抗酸化作用もあるので、免疫力が高まります。
・ビタミンB群
ビタミンBにはさまざまな働きがあります。特に女性に嬉しい作用は、脂肪をエネルギー変えることでしょうか。その他にも粘膜を強くして、皮膚炎などを予防します。
・ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンを生成しメラニン色素を押し出す作用があります。抗酸化力も高いですので、アンチエイジング効果も期待できます。
・葉酸
タンパク質を生成する役割を担っています。そのため新しい肌や髪の毛が生まれる時に必要な栄養素です。
その他には、ヨウ素、亜鉛などのミネラル、カルシウム、ヒアルロン酸やコンドロイチン、ポリフェノール、ムチンなどが含まれています。
さまざまな栄養素がぎっしり詰まっているオクラには、美容効果だけではなく、生活習慣病の予防、夏バテ予防、高血圧にも効果があります。
肝臓の働きを助け、血管を若返らす作用もあります。栄養素がぎっしり詰まっているオクラですが、火を通しすぎるとせっかくの栄養素がなくなってしまいます。茹ですぎや炒めすぎに注意しながら、オクラ料理を楽しんでください。
おすすめオクラレシピ
オクラと言うと、さっと茹でたり湯通しした後に、細かく切って納豆やネギと一緒に温かいご飯の上にかけて食べるのが定番でしょうか。オクラは土を落としたり、皮をむいたりする必要がないので、お料理が簡単にできるのも魅力です。
私はちょっと小腹がすいた時に生のままオクラをポリポリ食べています。お味噌汁にオクラが入っているだけで、贅沢な一品に思えます。
世界中で食べられているオクラには、おいしい食べ方がまだあります。
ミキサーでとろろ風に
オクラをご飯に乗せる時に、ミキサーでトロトロにしてみてください。見た目はうす緑ですが、粘りはまさにとろろ芋です。納豆がなくてもオクラだけでもごちそうです。
とろろ状にしたら、そうめんやひやむぎのツユに入れて、とろろそうめん?が楽しめます。
オクラは万能!炒めても和えても焼いても
オクラはとろみがあるので、限られたレシピしかできないのでは?と思われるかもしれません。同じとろみのある野菜でも、モロヘイヤやつるむらさきのようにクセが強くありません。
そのため、いつものお料理にオクラを加えるだけで、普段と違った一品に早変わりします。
きゅうりとわかめの酢の物にさっと茹でたオクラを炒れたり、生か湯通ししたくらいのシャキシャキのオクラで胡麻和えもおいしいです。辛味がほしいときには、スライスした玉ねぎとの相性もやめられない美味しさです。
海外では、オクラを丸ごとオーブンで焼いて食べることもあるほど、オクラ好きの人がたくさんいます。
ピーマンの肉詰めならぬオクラのお好み詰め
ピーマンも細いピーマンの場合には、ピーマンの中にお肉を詰めるがひと苦労です。オクラはもっと細くなりますので、ちょっと入れづらいかと思います。中に入れる材料はその時にあるものを使います。玉ねぎ、チーズ、トマトなど。トースターやオーブンを使って軽く焼くととっても香ばしい1品の完成です。
中身によっては、洋風なオクラ料理に仕上がります。
夏野菜と一緒にスープやカレーにも
オクラは夏野菜ですので、ほかの夏野菜であるトマトやナスとの相性が抜群です。秋に収穫した豆類と一緒に煮込んでもおいしい1品になります。お好みのお豆とオクラ、玉ネギ、トマト、とうもろこしなどを入れて具だくさんのスープもおすすめです。
海外ではオクラがよくカレーに入っています。オクラのとろみが辛口のカレーをマイルドします。
スープやカレーではありませんが、夏に穫れる人気薬味である、みょうがとの相性も絶品です。旬の夏野菜同士、おいしい時期にたくさん食べてください。
簡単で絶品!オクラとにんにく炒め
オクラはにんにくと醤油との相性が抜群です。
にんにくは包丁の側面でつぶして、塩と油と一緒に弱火で炒めます。斜めに切ったオクラを入れたら火を強めて、塩を加えます。
炒めすぎはおいしくありませんし、色も悪くなってしまいます。(栄養素だって消えてしまいます。)
火が通ったら止めて、醤油を少し垂らしてできあがりです。これだけでご飯がモリモリ食べられますよ。辛くしたいときには、しょうがや唐辛子を加えてください。
オクラ水
うっかり収穫適期を逃していまし、大きくなってしまったオクラを食べずに捨ててしまうのはもったいないです。水筒やピッチャーにオクラを何本か入れて、水を注ぎます。
痛みやすいですので、冷蔵庫で保管しましょう。8時間もすると少しとろみのあるオクラ水の出来上がりです。
友人のお母さんは高血圧でしたが、オクラ水を2週間飲み続けたら血圧が安定してきました。
オクラ水を作るときのポイントは、作りすぎないことです。冷蔵庫の中でも1日ほどしか持ちませんから、飲みきれる量を作りましょう。ヘタを切って切り口を下にしてお水を入れます。蓋をして冷蔵庫に入れたら8時間くらいでできあがります。
冷たいのが苦手な人は、冷蔵庫から出してしばらくしてから飲みましょう。飲みにくいときには、はちみつなどを加えてアレンジしてください。一度オクラ水に使ったオクラにまた水を入れてオクラ水を作ることはおすすめできません。
不溶性の食物繊維はまだオクラに残っていますので、早めにおりょうしていただきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
普段何気なく食べているオクラには、魅力がぎっしり詰まっていることに驚かれたのではないでしょうか。
これから続々オクラが出回る季節になります。オクラの美味しさと嬉しい効果を十分に満喫してください。
地域によっては6月までは、種まきができます。オクラの涼しげな花も楽しみながらオクラを育ててください。
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