空芯菜はもともとは中国から伝わり、今では東南アジアではメジャーな野菜になっています。
暑さに強いので、タイやマレーシア、インドネシアなどでは一年中栽培され、いつでもたくさん食べられています。
寒さには強くないので、日本で食べられるのは、7月8月ごろ。
沖縄には自生しているようですが、本州では、夏に旬を迎えます。
暑い夏に葉物が食べたくなったら、断然、空芯菜がおすすめです。
空芯菜の優れた栄養価、おいしいお料理の仕方や便利グッズの紹介をします。
多くの葉物は暑さに弱いので、夏にほうれん草や白菜、小松菜などを買おうと思うと、値段がびっくりするほど高くなります。
その野菜の性質に合っていない季節に、ムリに栽培をするので、どうしても余計な農薬や設備が必要になるからです。
夏の葉物は、空芯菜で決まり!
空芯菜は、「夏のほうれん草」と呼ばれるくらい、栄養価が『冬のほうれん草』と似ています。
似ていますが、夏に栽培されたほうれん草ではなく、秋から冬に育った、旬のほうれん草と似ているのです。
(データーによっては、ほうれん草の数倍もある栄養素もあります。)
カルシウムや鉄分などの栄養素を取るために、夏のほうれん草を高い値段で買っても、余りおいしくない上に、栄養価も期待できません。
(冬に路地で育ったほうれん草をぜひ食べてください。
霜や寒さにあたったほうれん草はとても甘く、特に赤い根の部分のところが格別です。軸の部分のおいしさがわかると、根っこの部分が、食卓で取り合いになるほどです(笑)
冬に育った、甘いほうれん草を嫌いという子供は少ないのではないでしょうか。)
空芯菜の栄養面での魅力
空芯菜は、ほうれん草と比べると、ちょっと癖があります。
夏の葉物野菜独特のぬめりもあるので、苦手な人もいるかもしれません。
でも、その栄養価は、まさしくあなどれないのです。
βカロチン、ビタミンE、そして食物繊維がとても豊富です。
これって実は、健康面だけではなく、美容面でも嬉しい効果が期待できそうですよね。
βカロチンは、免疫力アップ
ビタミンEは、女性に嬉しい、アンチエイジング
食物繊維は、老廃物の排出です
実は葉酸や鉄分も含まれているので、女性には積極的に食べてほしいなぁと思います。
空芯菜の調理法
おすすめの簡単な料理方法は、まず塩を入れたお湯で茹でます。
どのくらい茹でるかは、その空芯菜の大きさや太さにもよります。
ただ、茹ですぎると栄養価も減ってしまう上に見た目もよくありませんので、気をつけましょう。
熱いまま、ざるに上げておくと余熱で色が変わってしまうことがあるので、なるべく広げて冷ますようにします。
空芯菜だけではありませんが、葉物は火を通しすぎると、残念なできあがりになってしまいます。
ざくざくと切って、よく絞ってから炒めます。
茎の部分は固いので、私はまず、にんにくを良くいためた油に茎を先に入れ、塩を加えてしっかりと火をとおします。
そのあとに、やわらかい葉の部分も入れて、味をなじませたらできあがりです。
味付けは、にんにくが入っているので、塩だけで充分おいしいです。
生の唐辛子が出回っていれば一緒に炒めると、これだけでご飯がもりもり食べられます。
なんとなく、空芯菜だけでは食べづらいし魅力的ではないと感じる人は、厚揚げやお肉などと一緒に炒めて食卓に乗せれば、ご馳走に早変わりです。
ナムカーンでは、よくお肉や魚と一緒にスープの中にたっぷり入っていました。
空芯菜カッター
茎の部分が固いと書きましたが、これが食物繊維?ではないかと思うのですが、とてもしっかりしています。
なので、空芯菜を買うときには、私は茎があまり太くないものを選ぶようにしています。
あとは、茹でたあとに茎をただ横に切るのではなく、ひと手間をかけて繊維に沿って、手で縦に割いておくと食べやすく味も良くしみこみます。
あとは、知る人ぞ知るベトナム生まれの「空芯菜カッター」です。
これがあれば、ちょっと固くて、時にはいくら噛んでも噛めないような空芯菜の茎も、見るからに食べやすい細さに切ることができます。
ベトナムでは、生で空芯菜を食べることもあるようです。
空芯菜カッターを使えば、冷やし中華の具材やサラダと一緒に食べることもできそうです。
まとめ ~地球をも元気にする旬の空芯菜~
ナムカーンでの食事のように毎日とはいいませんが、旬の時期には、ぜひ食卓に乗せてみてください。
ハウス栽培が浸透しているので、いつがその野菜の旬なのかわかりにくくなっていると思いますが、旬の野菜は良いことづくし。
旬の野菜は、おいしくって栄養が高いだけではなく、栽培しやすいのでお財布にもやさしいですよ。
多くの人が旬の野菜を中心に食べるようにすると野菜を育てるときに使う、加温するためのエネルギーや農薬などを少なくすることができるんです。
旬の野菜を食べるようにすると、冬に夏野菜であるトマトやきゅうりは食べられません(夏野菜は体を冷やします)。
その分、冬が旬である野菜たちに目を向けてみてください。
旬の野菜はおいしくって、栄養価も高く、その上お買い得です。
冬には冬の野菜をたくさん食べましょう。
お陽さまが高く上がり、ちょっと動くだけで汗をかく夏が始まるころ、暑い陽射しを浴びて育ったきゅうりやトマトが実り出します。
暑い夏に食べてこそ、夏野菜のおいしさが体に染み渡ります。
旬まで待つ楽しみも生まれます。
そしてそして、地球環境にもやさしいので、私達も地球も一緒に元気になります。
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